分岐点 A or B
- 2025.06.27
経営者の日々は「決断」の連続である。「断つことを決めること」・・・複数の選択肢からたった一つを選ぶという行為は、残りの選択肢を未練もなく捨てきれる勇気を持つという行為でもある。
さて、ここにAまたはBという二択があるとする。スタッフ全員がBという選択をする中、経営者はAを選択した。皆さんはこの経営者の選択が正しい確率は一体どれくらいだと思うだろうか?もちろん一概にどうだとは言えないものの、多くの場合Aが正解だと思う。
スタッフ全員が選択したBというものは、おそらく一般的に考えてオーソドックスな選択肢であろう。しかし、オーソドックスということは当然経営者自身にもすでに見えている景色であり、そうであるが故にその先の限界というものにも経営者はすでに気付いている。
一方で、Aという選択肢はスタッフ全員に選択されなかったわけであるから、一般的に選択されない突飛なもの、ユニークなものであろう。しかし、スタッフの選択は新しいものに対する防御反応ともいえる。
経営者は、限界が見えているBではなく、現状の打開、組織の成長のためリスクを冒してもAを選ぶ。経営者とスタッフでは見ている景色が異なる。スタッフはまさに「目線」であり、経営者は「鳥瞰図」なのである。
こういった理由により多くの場合Aが正しい。私が合議制を採用しない大きな根拠がここにある。