休みの日に考えること(その2)

  • 2024.07.28

 休みの日に考えること(2024.05.05)でも書きましたが、1週間のうち私にとって唯一の休みである日曜日は、消耗しきった心身を回復させる唯一の時間です。と同時に、常に経営のことを考えています。クリニックをこの先どのような方向に導いていくのかと・・・  新しい発想のためには、インプットが重要です。時間的余裕があれば、誰もいない寺院で仏像をずっと眺めたり、閑散とした静かな美術館で絵画を見たりと、自分と向き合う時間を作ることで様々な発想が生まれるのかもしれませんが、なかなかそれは叶いません...

自らの目で確かめよう 「有名」≠「実力あり」

  • 2024.07.28

 1990年代までの関節リウマチ(RA)治療薬に十分なものはなく、関節破壊進行を抑制することはほぼできなかった。その上、多くの患者さんがロキソニン®やグルココルチコイド(ステロイド)を連日内服し、消化性潰瘍や腎障害(ロキソニン®)、感染症・骨粗鬆症・糖尿病・高血圧など(グルココルチコイド)の副作用により、生命予後そのものが良好とは言えなかった。  しかし、1999年に現在のアンカードラッグであるメトトレキサート(MTX)が保険適応となり、2003年に強力な関節破壊進行抑制効果を有する生物...

松下幸之助と稲森和夫氏(その2)

  • 2024.07.27

 2022.08.30に「松下幸之助と稲森和夫氏」を書いた。久しぶりに両氏の言葉を読み返してみたが、言っておられることは全く同じである。昨日書いたように、経営者は仕事に甘い人間であってはならない。力強いリーダーでなければならない。 【松下幸之助氏】 「万策尽きたと思うな。自ら断崖絶壁の淵にたて。その時はじめて新たなる風は必ず吹く。」 「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければそれは成功になる。」 【稲森和夫氏】 「高く自らを導いていこ...

経営者と被雇用者

  • 2024.07.26

 1ヶ月前に、「孤独」と「孤高」の狭間(2024.06.27)を書いたが、最近の自分は孤独を感じることがなくなってきたように思う。これは、自らの理解者ができたということではなく、孤独を孤独と感じなくなってきたということである。  他人と比較することがなくなったのだろう。そういう意味においては、孤高の領域に踏み入れつつあるのかもしれない。  「よく頑張ったよ」「こんだけ頑張ったんだから仕方ない」・・・人はしばしば、結果が出なかった時、それまでの自らの努力や上司・同僚からの言葉を盾に自...

SAKE DIPLOMA 一次試験突破!!

  • 2024.07.21

 昨日診療終了後、「雄町」の聖地である岡山へ向かいました。夏休みが始まったこともあり、新幹線は家族連れなどで多くの人・・・  コロナが流行していますが、皆さんその意識が低いのか、マスクをしている人は少数です。私は、人との接触を避けるため座ることはせず、1号車と2号車の連結部で立って移動しました。米原から岡山までは1時間半で着きますので苦痛ではありません。  ホテルにチェックイン後、予定通り「前夜祭」と称して呑みに行って参りました。酒造好適米の「雄町」だけでなく、飯米の「朝日...

トップに立つ者の重責

  • 2024.07.18

 組織のトップの立場にいると、他の組織が体を成しているのかどうか観察する癖ができてしまう。  組織を構成している人をみれば、その組織全体のレベルが分かる。それは即ち、その組織のトップのレベルが分かってしまうということである。愚痴や不満など、生産性のない会話が蔓延る組織は、すでに末期症状を呈しているといっても過言ではない。いくら素晴らしい才能や仕事に対する意欲を持った人間でも、その置かれる環境が劣悪であれば腐らしてしまうことになる。  組織において人は宝である。言うは易しでであるが、...

なぜ日本酒について書くのか?

  • 2024.07.15

 リウマチ診療と日本酒って全然関係ないのに、なんでこんなに日本酒のことをブログで書いているの?と思われる読者も多いかもしれません。  日本酒造りに携わっている方々は職人です。各酒造さんのホームページを見ると、米・水・酒造りに対する思いがずっしりと伝わってきます。  私は医師も職人だと思っています。一方で、各クリニックのホームページを見た時に、診療に対する思いが伝わってくるものはほとんどありません。大抵は、表面的なことしか書いていません。そういうのを目の当たりにすると、ポリシーもなく...

SAKE DIPLOMA 1次試験 まであと1週間

  • 2024.07.14

 とうとう、SAKE DIPLOMA 1次試験まであと1週間となりました。写真にある248ページに及ぶ教本が日本ソムリエ協会から手元に届いてから4か月・・・日々の診療が終わってからコツコツと読み込んできました。  問題集の問題を解いては教本に立ち返り、また問題を解く・・・知識が不確実な部分は独自ノートを作成し、重点的に頭に叩き込む。最後の追い込みの1週間・・・試験が終わればそんな日々からも解放されます。  と言いたいところですが、10月の2次試験には、テイスティング...

今を精一杯生きる

  • 2024.07.13

 「今を精一杯生きる」・・・人として、これはなかなかできそうでできないことである。そのためには、多大なエネルギーを要するからである。日々、常に生きることの意味を考え続けなければならないからである。だから、人は楽な方に流されがちである。  人はいつ死ぬか分からない。私もせめて父の59年という時間は超えたいとは思うが、それも決して保証されたものではない。そして、死というものが仮に間近に迫らなくとも、自身の脳や身体がいつどうなるか分からない。  だからこそ、自らがパフォーマンスを発揮でき...

損得勘定(その2)

  • 2024.07.03

 経営者にとって真に大事なことは、損得勘定ではない。損得勘定に支配されてしまうと、結局のところ自分のことしか考えられない人間になってしまう。  経営者は、社会にとって価値のあるものを生み出さなければならない。  経営者にとって大事なことは、「お金をどう貯めるか?」ではなく、「お金をどう使うか?」である。そして、それを「自分」のためにではなく、「社会」のためにどう使うかということである。  「社会のためにお金をどう使うか?」・・・このお金の使い方が、経営者あるいは人としての器を...