社会・組織における自分たちの役割は?

  • 2025.07.06

 本日も朝5時半からクリニックで仕事をしております。生活リズムを保つことは大切なことです。また、仕事効率は早朝が最も高いということも今までの自分自身の経験則で実感しております。そして、これは特別なことでも何でもなく、優秀な経営者の発言の中で共通するものです。

 さて、スタッフ一人一人に「当院における自分の役割とは何か?今年の下半期の目標は?」を書き出してもらいました。今週からその院内掲示作業に取りかかります。患者さんの目に留まるということは、その発言に責任を伴うということでもあります。口だけで言うのは誰でもできる。常に「自責」の心を持って仕事をしようということです。

 もちろん人ですから、その時の体調や状況によって上手く対応できなかったということもあります。それは当然のことです。しかし、自らの目標を「原理原則」として、自らの言動を自省し次の日からの診療に活かせば良いのです。日々それの繰り返しです。惰性で生きる場合と比べて格段に自らの成長度が変わります。

 ちなみに、私の言葉もこのブログで紹介しましょう。

【当院理念(ホームページと開けると真っ先に目に飛び込んでくる文言ですね)】専門医・認定医として、より質の高いリウマチ膠原病・骨粗鬆症診療を提供します。

【社会における私の役割】東京と変わらないレベルのリウマチ診療を提供する!

 リウマチ専門医であっても、メトトレキサート(MTX)の投与量が中途半端な医師、MTXによる消化器症状軽減が期待できるMTX皮下注製剤を使用したことのない医師、生物学的製剤もTNF阻害薬しか使用したことのない医師、またJAK阻害薬を使用したことのない医師がたくさんいます。これだけたくさんの選択肢があるにも関わらず、患者さんがその恩恵を受けられていないとすれば、多くの場合それを提供する側の医師に責任があります。患者さんの状態や希望により、リスク・ベネフィットバランスを踏まえ、複数の選択肢を提示できるかどうかは医師の大きな技量の一つと考えます。

 また、薬剤の副作用に無頓着であってもいけません。特に感染症に留意が必要ですし、発熱・咳嗽・皮疹(帯状疱疹など)・腹痛・下痢などの症状出現時には、MTXや生物学的製剤・JAK阻害薬は中止の上、当院へ電話連絡するよう毎回患者さんに指導しております。また、夏場は脱水になりやすく、その結果MTXの血中濃度が上昇し、MTXによる重度の血球減少のリスクとなります。その前兆である口内炎に関しては、診察の度に毎回患者さんに注意喚起を行っています。

 ファインプレーは要りません。リウマチ専門医として「当たり前のことを当たり前に」。必ず関節の触診をするということもその一つでしょう。それを積み重ねた先に自ずと目標達成があるのです。