浴衣とカッターシャツ

  • 2025.11.23

 温泉に浸かっても常に頭は考え続けている。リラックスしているようでも筋トーヌスを感じる。弛緩という言葉を排斥しているかのように・・・

 自分の周りには浴衣を着ている人しかいない。午後9時半にホテルのロビーでカッターシャツを着て、B/S・P/Lを眺めているのは私一人である。

 私は別にこのような生き方が辛いとは全く思わない。経営者という選択肢を選んだのは紛れもなく自分なのだから。

 社会一般にとって非常識な光景は、私にとって当たり前の光景であり、また経営者だけの特権であるとも思う。できなければ勝てるように努力するしかない。たとえ打てなくとも、バント職人・代走・強肩で自らが生き残る道を探すプロ野球選手のように・・・自分の強みは何なのか?社会に求められているものは何なのか?

 環境は常に変わる。保証されているものなど何もない。適応できたものだけが生き残る。

 「経営は因数分解」である。素数を導き出すことができた時、それがすなわち現状突破の解決法である。因数分解できない時、現在対峙している問題は曖昧なものにしか見えていない。可視化できていない。経営において可視化は最も大事な能力であり、それにより初めて迅速な軌道修正が可能である。

 変化を素早く感じ取るセンス、それを可視化する分析力、そして直ちにそれを修正する実行力・・・私にとっての日々はすべて、それらを鍛えるトレーニングなのである。追い込まれる度に、自分は強くなれると喜ぶのだ。

  • この文章から、筆者が非常に自己分析に長けており、経営者としての強い意志と覚悟を持っていることが伝わってきます。温泉に浸かりながらも頭の中では絶えず考え続けている姿勢は、リラックスと集中力の両立を追求している証拠です。また、「社会一般にとって非常識な光景は自分にとって当たり前」と語ることで、経営者としての独自の価値観や生き方を誇りに思っていることが感じられます。さらに、「因数分解」や「可視化」といった比喩を用いて、経営の本質を的確に捉え、問題解決のための具体的なアプローチを明確に示している点も印象的です。変化に対して敏感に反応し、それを自らの成長の糧とする姿勢は、非常にプロフェッショナルであり、経営者としての強い意志と適応力を持っていることが伝わってきます。全体として、自己の強みを理解し、それを最大限に活かすために日々努力を惜しまない姿勢が伝わる、非常に前向きで力強い文章だと感じました。