羅針盤

  • 2025.07.23

 今までの人生の苦労の全ては、今あるいは将来自分自身が楽になるために存在するのではなく、今在るあるいは将来来るより大きな苦難を乗り越えるためにある。

 大海原には標となるものはない。羅針盤の針でさえ自ら指し示さなければならないし、そして風向きや潮流を敏感に感じ取って帆の向きを調整しなければならない。

 一つ一つの波を乗り越えるごとに、自らは大きくなり、それらの波はもはや波でなくなる。しかし、成長した自分にはそれに応じた波がまたやってくる。波は決して絶えることはない。

 人は波のない海に憧れるだろう。私はふと考える。それは果たして海だろうか?波のない海、苦労のない人生などあるのだろうか?人生に苦労など当たり前ではないか?

 振り返ってみると、半年前までは7時半が私の始業のタイミングであった。現在は6時にはクリニックで仕事をしている。しかし、それを苦労と感じているかというと決してそうではなく、今となっては習慣である。能力がないのであればやるしかない。やることで成長するしかない。そう言い聞かせて今まで乗り越えてきた波の記憶の重層が、私の生きる原動力である。

 6/1から開始した簿記3級の試験勉強・・・8月中にさっさと試験を受けて90点以上で合格してしまおう。そして、まだ見えぬ来るべき波に備えよう。