安心・安定という虚像
- 2025.09.19
世の中の人のほとんどは、「変わらないこと」に安心を覚える。一方で私は、「変わること」に安心を覚える。その決定的な違いはどこから生まれるのか?それはやはり、経営者か否かという点であろう。
経営者を取り巻く環境は常に変化する。目まぐるしく変化する周囲の環境に順応できなければ、それは即ち組織の衰退ひいては組織の死を招くことになる。おそらく、ほとんどの人は私が言っていることを理解できないであろう。それはきっと、あなたが経営者でないからである。もし、経営者であるにも関わらず理解できない人がいたとしたら、それはかなりヤバいと思う。
以前にもブログで書いたが、「変化」とは相対的なものである。自らが変わらなくとも、周囲の環境が変われば、実は自らは変わってしまっているのである。それは、自分という存在は環境の中の一部にしか過ぎないからだ。周囲の環境が変化しないという前提があった時のみ、自らが変わらないことに安心を覚えることができる。しかし、周囲の環境が変わらないなどということはない。決して我々を待ってくれるものでもない。周囲の環境が変化しているという認知ができない人は、変わらないことに安心を覚えるという、私が日頃から常に言っている「脳の錯覚」に陥る。
四六時中、常にどのようにしたら組織をより良くできるのかと他の誰よりも考えているトップが、様々な試行錯誤をした結果、組織が悪い方向に進むことなどあるだろうか?もしそうだとしたら、そのトップはアホなだけである。であるからして、スタッフは変化そのものを恐れる必要はない。必ずその先には、自分が見えていないより良い世界があるのだから。
変わることを常としよう。それは組織をより良くするためだ。チャレンジして課題にぶつかったとしても、すぐに戻ろうとするな。さらに変わってそれを乗り越えよう。毎日それの繰り返しだ。
そんな趣旨のことを私は日々の朝礼でスタッフに話をするのである。