リウマチクリニックの良さ

  • 2023.08.06

 同じようなタイトルで今までもブログを書いていますが、自分自身でも最近このことをよく感じるので改めて書いてみようと思います。

 私のクリニックは木曜日が定期休診日ですが、決して私は休みではなく、木曜日は外勤先の病院でリウマチ外来を担当しています。同じように関節リウマチ患者さんを診ているわけですが、自分のクリニックでの診療と外勤先の病院での診療とでは質が異なります。

 まず、病院では自分の外来に看護師や診療補助者が全く付いていないということです。患者さんの診察室への呼び入れから診察そして処方箋の手渡しまで、基本的に全部一人でこなしています。一人で対処できないことがあった場合のみ、看護師を呼んでヘルプしてもらいます。

 一方、我がクリニックでは診察に必ず看護師が一人付きます。もう一人の看護師は、患者さんからの電話対応(コロナにかかった、熱が出た、発疹が出たなど)や採血、自己注射指導を担当します。看護師だけで対応できない場合には、時に受付事務スタッフの診察サポートもあります。このように、病院とクリニックではマンパワーに大きな差があるため、クリニックでは私自身診療に集中することができます。

 次に、関節エコーの存在です。外勤先の病院では関節エコーは整形外科外来に常備されています。一方、私が診療している内科ブロックには関節エコーは常備されていません。関節エコーを使用しようと思えば、内科ブロックから離れた整形外科外来までそれを取りに行く必要がありますので、時間がかかります。また、整形外科の先生がエコーを使用していれば、私が使用したくても使用できません。つまり、実質のところ関節の評価は触診のみに頼らざるをえないということです。

 一方で、我がクリニックでは関節エコーが診察室に常備されており、聴診器のような存在です。触診では捉えきれない関節の炎症もしっかり捉えることができますし、患者さんから関節痛の訴えがあった際、それが炎症性なのか非炎症性なのか視覚的に説明することができますので、関節炎の評価は触診のみの場合と比較し正確に行うことができます。

 また、病院では2~3ヶ月毎の通院の方がほとんどですが、我がクリニックでは基本的に1ヶ月に1回通院していただいており、病状の変化に対してこまめにそして早めに対応することが可能です。

 このように、病院にはないクリニックであることの強みを活かしながら、これからもより質の高い関節リウマチ診療を目指していきたいと思います。