当院のスタッフ力

  • 2024.01.18

 診療の最終責任はすべて医師にあります。しかし、診療に対して、スタッフが他人事ではなくどれだけ自分の事として関われるかによって、その質は大きく変わります。

 関節リウマチ(RA)の患者さんもこのブログを読んでくださっていると思いますが、皆さんが通院されている病院やクリニックでは、スタッフがどれだけ関わってくれているでしょうか?もしかすると、事務的な対応に終始されていたりしませんか?

 当院では先日このようなことがありました・・・RAで通院中の方です。エコーで確認しても高度の関節炎が残存しているのですが、諸事情により治療強化が難しく、患者さんだけでなく私自身歯がゆい思いをしておりました。そんな折、看護師だけでなく受付スタッフを含め全員が、「こうしたらどうだろう?」「いや、こっちの方がいいんじゃない?」と、私が何か指示したわけでもなく、自発的に話し合いを始めたのです(詳細は患者さん個人が特定されてしまう恐れがあり控えますが・・・)

 このようなことが自然にできる当院のスタッフはすごいと思うんですね。日本中探しても、なかなかない光景ではないかと思います。常に患者さんが良くなることを望んで、そのために自分がどのように動いたら良いのかを心に留めていなければできないことではないかと思います。

 私がブログに力を入れている理由にはいくつかありますが、その一つはブログを媒体としたスタッフとのコミュニケーションです。ブログを通して私の考え方をスタッフに浸透させることが大事だと思います。口頭での意思表示も大事ですが、文章というものは繰り返し読むことができ、自分の頭でじっくりと咀嚼・反芻することで自分なりの理解につながると思うのです。言いなりではなく、その自分なりの理解というものが、いざという時の自発的な行動力につながるのです。

 また、私の診療についていないスタッフが、診療中の私と患者さんとの会話に聞き耳を立てていることがあります。それだけ、自発的に診療に関わろうとしている証です。私は指示待ち人間が大嫌いです。人間である以上、自らの頭で行動できることが大事であると思います。これからも、ずっと私を感動させてくれるスタッフでいてほしいですね。前回のブログでも書きましたが、「熟成」と「劣化」は紙一重です。