第7回 日本関節エコー研究会
- 2024.11.23
本日は京都から帰宅後、日本関節エコー研究会をWEB視聴致しました。
年1回開催で、2日間にわたるプログラムです。
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初日の本日は、14時スタート、終了は結局19時過ぎの5時間の長丁場。
症例提示では、化膿性関節炎が2演題ありました。化膿性関節炎というと、医師国家試験レベルでは、発赤を伴う腫脹が単関節に生じ、起炎菌は黄色ブドウ球菌といったところでしょう。しかし、実際の臨床では、免疫抑制剤投与下において非結核性抗酸菌(NTM)などの弱毒性の細菌が起炎菌となり(私は緑膿菌による化膿性関節炎を経験したことがあります)、発赤を伴わず時に多関節に炎症をきたすことがあります。そのような場合、関節リウマチなどの原疾患の増悪との鑑別が極めて困難であり、治療の方向性も全く異なることから、判断に難渋することがあります。
講演会や研究会で勉強する機会がありますが、知らないことを知ることができるという嬉しさがある反面、私の心を支配するものの多くは「焦燥感」と「恐怖心」です。医学の世界は、ちょっと油断すると、容易に「浦島太郎」状態になります。自分が知らず知らずのうちに、旧態依然の治療を患者さんに提供してしまう恐れがあります。自分の専門分野であっても例外ではありません。この「焦燥感」と「恐怖心」を失った瞬間が、自らが医師を辞める時だといつも思っています。
しかし、人はその心を失った瞬間に得てして自ら気付くことはありません。その時に、医師は患者さんを誤った方向に導いていくことになるのです。