ガチンコ勝負

  • 2025.10.01

 私は一日の中で「数十」もの指示を出していると述べた。経営者は指揮官であるから、私はそれを当然のことだと思っている。指示を出していない指揮官は指揮官ではない。指揮官が指示を出し、それがスタッフにより確実に実行されることにより、組織統制が成されるわけであるから。

 私の指示がどのような結果をもたらしたかを、私は日々の終業時にスタッフと確認する。一つ一つ細部に至るまで。そして、私の指示が期待通りの結果をもたらさなかった場合には、徹底的にその原因を追究する。

 私はスタッフとぶつかることを全く厭わない。むしろ、「スタッフとの衝突は大好物」という認識でいる。その私の認識により、スタッフをイラつかせる部分は多々あるかもしれないが、私は全く気にしない。なぜなら、衝突の数だけクリニックにとっての改善点があるということであり、それだけこの先自らが成長できる可能性があるということだからである。つまり、衝突がなければ将来の成長もなく衰退が待っていると私は危機感を覚えるのである。

 「他人は自分が考えているのと同じように考えている」という思考自体がそもそも間違っている。だからこそ、コミュニケーションを密にしていかなければならない。先日のブログでも、阿吽の呼吸は要らないと述べたが、阿吽の呼吸とは徹底的にこのコミュニケーションを詰めた先にあるものだと考えている。したがって、徹底的なコミュニケーションなくしてその境地に達することなどない。

 ぶつかることを避けてはいけない。ぶつかった後にそこから逃げてはいけない。他人が考えていることは自分と考えていることとは違うと認めること、そう考えればぶつかることは当然であり、大事なことはそこからお互いを理解しようと努めること。ぶつかることを避けること、ぶつかった後に逃げることは、自らの成長の機会を失うことだと認識せよ。お互いがぶつかることの意味を理解すれば、それは成長の糧となるのだ。

 リーダーとして大事なことは「目的」を明確に示すこと、「何のために今この話をしているのか?」私は表面的な優しさでは組織を強くすることなどできないと、この3年半で学んだのだ。