骨粗鬆症学会認定医

  • 2022.07.21

 関節リウマチの方は本邦に70万~100万人いると言われているが、骨粗鬆症の方は約1300万人と言われており、骨粗鬆症は高血圧や糖尿病などと同様に非常にありふれた疾患であると言える。

 その患者数から考えても、骨粗鬆症診療は決して整形外科医のみで成り立つものではなく、内科医の果たす役割は大きいものであり、現に一般内科医で骨粗鬆症治療薬を処方されているケースも多い。

 しかし、滋賀県の骨粗鬆症学会認定医15名のうち、内科医は私を含め2名しかいない。骨粗鬆症診療に携わっている内科医は多いにも関わらず、この比率は寂しいかぎりである。

 私にとって『認定医』は、あくまでスタート地点に立つ資格が得られた、あるいは土俵に上がる資格が得られたというものでしかなく、これからどのように骨粗鬆症診療を実践するのか?ということが非常に重要である。

 当院では、近隣病院と連携し骨密度測定は病院へ依頼するものの、治療はすべて当院で行っている。データ集積も着々と進んでおり、最終的には地域で開業されている内科の先生方への啓発活動ができればと思っている。

 漫然と惰性で日々の診療を行うのではなく、自身の診療データを基に自らの診療を振り返り、そこから気付く点を未来のより良い診療へ繋げていきたい。派手なファインプレーができるプロではなく、当たり前のことを当たり前にできるプロでありたい。(主)