当院の関節リウマチ診療の実情

  • 2023.07.26

 当院に現在通院中の関節リウマチ患者さんは、約240名です。抗CCP抗体陽性の方は160名を超えますが、そのうち140名の方のデータがまとまりました。

 疾患活動性は、寛解・低疾患活動性・中疾患活動性・高疾患活動性の4つに分けることができますが、CDAI(シーダイ)およびSDAI(エスダイ)という指標でみてみると、寛解が60%、低疾患活動性が35%と、寛解と低疾患活動性を合わせて95%という結果でした。グルココルチコイド(ステロイド)の使用率は2.9%と極めて低く、メトトレキサート(MTX)の投与率は63.6%(投与量中央値10mg/週)、生物学的製剤およびJAK阻害薬の投与率は46.4%でした。

 MTXや生物学的製剤およびJAK阻害薬を使いこなすことで、グルココルチコイド(ステロイド)を漫然と使用することなく、極めて高い確率で寛解・低疾患活動性を達成できています。

 クリニックの関節リウマチ診療は決して病院に劣ることはありません。クリニックの強みはこまめに患者さんを診ることができ、ちょっとした変化に早めに気付くことができる点にあります。当院では、毎回関節の触診をしっかり行うのは当然のこととして、関節エコーも積極的に診療に用いることで、関節炎の再燃の徴候を早めに捉えることができます。病院では2~3ヶ月毎の通院が当たり前ですし、関節エコーを行う時間もあまりないというのが実情だと思います。

 もし、なかなか関節痛が良くならないという方がおられましたら、遠慮なくお気軽に我々のクリニックに相談してみてください。今現在受けられている診療との違いを実感いただければと思います。