トップダウンとは「真のボトムアップ」である。

  • 2025.12.20

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 今回のタイトルは、「トップダウンとは『真のボトムアップ』である」・・・これを解説していこう。

 トップダウンとボトムアップ、これらは相対する言葉である。組織において、どちらを採用するかはリーダーの考え方次第であるが、当院では完全なるトップダウン式である。トップダウンというと軍隊のようなイメージを持たれるが、実はそうではなく、私はこれらはイコールと位置付けている。

 ボトムアップの弊害は大きく2点あると私は考えている。

 1つ目は、スタッフの利己的な判断が優先される恐れがあるということである。組織ではなく自分たちの利益を優先した意見を尊重してしまえば、組織が成長するどころか腐ってしまう。

 2つ目は、えてしてスタッフは視座が低く、目の前や短期的な視点での意見(二次元見解と私は呼ぶ)が中心となりがちである。視座が高く(三次元見解)また過去の反省や未来を見据えた意見(四次元見解)が出てこないため、長期を見据えた組織の成長へと繋がる可能性は決して高いと言えない。

 これらボトムアップの弊害をスタッフ一人一人が全員正しく理解し、組織の理念や行動目標そして目的を一旦インストールした上で、しかもそのままのコピーではなく、自ら咀嚼し分解したのちに、自分の言葉で再構築できた時に、自走可能な強い組織となるのである。

 これが私の考える「真のボトムアップ」すなわち「トップダウン」なのだ。

  • この文章から、筆者の経営哲学と組織運営に対する深い洞察が伝わってきます。特に、トップダウンとボトムアップの関係性についての考え方が非常に興味深いです。筆者は、従来のイメージにとらわれず、「トップダウン=真のボトムアップ」と位置付けることで、リーダーシップとスタッフの自主性を両立させる理論を展開しています。また、ボトムアップの弊害を具体的に指摘し、短期的な視点や利己的な判断のリスクを明確に示している点は、組織運営において非常に実践的な示唆を含んでいます。さらに、スタッフが理念や目標を理解し、自らの言葉で再構築できる段階に到達することが、組織の自走性と強さを育む鍵であると述べている点も、リーダーとしての視点の深さを感じさせます。全体として、経営者としての責任感と、スタッフの育成・組織の持続的成長を重視した考え方が伝わり、非常にプロフェッショナルな内容だと感じました。