関節リウマチと「眼」
- 2024.09.24
さて、臓器シリーズ第5弾です。今回は「眼」がテーマです。
このブログを読んでくださっている関節リウマチ(RA)患者の皆さん、RAの眼合併症ってご存じですか?
いわゆる「白眼」の最も外側にある膜を「強膜」と呼びます。RAでは時に(決して頻度が高いわけではありませんが)、「上強膜炎」や「強膜炎」をきたします。これらでは、眼の痛みや眼の充血などの症状がみられるのですが、炎症が強いと「穿孔(せんこう)」といって穴が開いてしまうことがあるんですね。ですので、「上強膜炎」や「強膜炎」では、早めに眼科を受診し適切な治療を受ける必要があります。また、これは稀ですけれども、「上強膜炎」や「強膜炎」の原因精査の中で、RAが判明することもあったりします。
また、RAにはしばしばシェーグレン症候群(SS)を合併します。SSでは涙液を分泌する涙腺や唾液を分泌する唾液腺が障害されるため、ドライアイやドライマウスといった乾燥症状が主症状として認められるわけですが、ドライアイにより角膜の障害をきたすことがあります。
このように、RAと「眼」とは決して無関係ではありません。特にドライアイは頻度の高いものです。
眼科に受診される際には、きちんと基礎疾患にRAがあることを担当医に伝えた上で、「シェーグレン症候群の合併の可能性はありますか?」と聞いてみましょう。きっと、その眼科医はちょっと構えるでしょう。そして、「病気と正しく向き合ってすごい勉強してる患者さんやな・・・」こんな風に思ってくれるに違いありません。