「患者さんの幸せのために」: 「目標」

  • 2024.11.03

 本日は昨日土曜日の朝礼の内容をお話します。

 皆さん「Treat to Target(T2T)」という言葉を良くご存じだと思います。これは、診療において目標を明確にして戦略的に治療を展開するという概念を指します。糖尿病治療において目標HbA1c(ヘモグロビンA1c)があるように、また高血圧治療において目標降圧値があるように、関節リウマチ(RA)の領域においても、寛解(少なくとも低疾患活動性)を目指すことが重要です。

 治療目標を設定せずに何となく治療をした場合と、寛解を意識しかつ関節エコーを利用しながら治療をした場合とでは、後者の方が寛解達成率が高くなります。

 「目標を明確にする」ということは、医師だけが行っていればよいということではありません。私はクリニックとして「患者さんの幸せのために」という目標を設定しました。これは、クリニックの一員である以上、看護師や受付という職種に関係なく、スタッフ全員が共有すべきものです。

 それを達成するために、自らが何をすべきかを考えそしてそれらを抽出し、日々それらを常に意識しながら行動・実践することにより、「患者さんの幸せ」を達成できる可能性が高くなります。そして、それを達成するスピードも速くなり、達成の質自体も高めることができます。

 そのような組織に導くこと、組織の目標達成のために目標から逆算して正しくレールを敷くことが、トップである私の仕事です。