「患者さんの幸せのために」: 「笑顔」
- 2024.11.05
11/2(土)勤務終了後に、「患者さんの幸せのために当院で自分ができることはなにか?具体的に考えてみましょう」と、スタッフ一人一人に40~50分かけて考えてもらい、レポートを提出してもらいました。各スタッフの職業柄や性格・人柄が出ている内容でしたが、その中の一つに「常に笑顔で接する」というものがありました。
これを読んだ時に私はふと思ったことがあります。「常に笑顔で接する」というのは、人を相手にする接客業では非常に大切なことです。新入社員は必ず社内研修で教わる内容でしょう。しかし、医師である私は、研修医の時はおろか医学生時代にも、「常に笑顔で接する」と教わったことがありません。
それは医師にそのようなマインドをもった者がほぼ皆無だからです。医師は当直明けであっても外来業務や病棟業務をしなければならないため、そのような時に疲れ切った表情になるのは許していただきたいという気持ちはあります。一方で、疲労云々とは無関係に、患者さんに対して横柄な態度をとる医師(それは研修医であっても)が少なくありません。そこには「診てやっている」という上から目線があるのです。
「自分だけでなく笑顔の医者って目に浮かばんなぁ」と思いながら、自分自身を省みるのですが、どうしても「職人気質」の部分が邪魔しているのでしょうね。診断一つにしても、患者さんの症状を紐解きながら、核心に迫る緻密な作業ですからね。「笑顔」よりも「自らの判断の正確さ」に重きを置く傾向にあります。しかし、「丁寧に」患者さんに説明することは大事にしないといけないですね。
私は、スタッフが考える「患者さんの幸せ」を掘り下げる作業をしています。そこには色々な幸せがあるわけですが、5人全員と私がそれらを共有できれば、きっとより良いクリニックになるでしょう。現在未だ当院と巡り合っていない患者さんが「ここに通いたい」と思えるクリニックを目指して・・・