昨日診療後は名古屋で講演会でした。

  • 2024.12.08

 昨日土曜日の診療後、名古屋へ行って参りました。最近の週末は、ずっと学会や講演会・研究会で予定が埋まっていますね。

 リンヴォック®(ウパダシチニブ)はJAK阻害薬の一つで、関節リウマチ(RA)だけでなく、たくさんの適応疾患を有しています。今回の特別講演は、体軸性脊椎関節炎特に強直性脊椎炎(AS)のお話でした。ASというと「炎症性腰背部痛」というイメージが強いのですが、末梢関節炎のみで発症するケースがあり、しかもそのようなケースは決して稀でないことを学びました。

 リウマトイド因子や抗CCP抗体がともに陰性で、若年男性が末梢関節炎をきたした時に、「血清反応陰性関節リウマチ」と診断する前に、「ひょっとしてASかも」と考えることが重要だと思い知らされました。ASの患者数は海外と異なり本邦では圧倒的に少ないので、特にそれを強く意識しながら診療しないといけないですね。

東京・静岡・愛知・三重・岐阜・滋賀のメンバーです

 あとは、仮にRAと診断した後でもその後の経過がRAらしさと異なる「違和感」を感じ取れるかどうかということも岸本先生はお話されていました。

 「違和感」それは私がブログで感じている「センス」と繋がるものです。「違和感」を感じ取るためには、自分に「絶対的な軸」が必要不可欠です。「絶対的な軸」がなければ判断できないからです。「絶対的な軸」とは「圧倒的に豊富な経験」です。そして「脳に沁み込ませた数」です。それは何となく日常診療を行っていて養われるものではなく、「意識づけ」が必要です。

 さて、会終了後は交流会・・・岡田先生が日本酒の豊富なお店を予約してくれました。

 今の私には、「経営者」「マネージャー」「医師」「個人」色々な立場がありますが、普段の私の脳を占めているのは、「個人」はほぼゼロ、「医師」も10%ぐらいしかありません。しかし、このような志高い医師との交流は、医師をやっていて良かった、そしてもっと頑張らねばと感じられる貴重な時間です。