あなたの主治医はステロイドを減らす努力をしていますか?

  • 2024.12.25

 本日もステロイド(グルココルチコイド:GC)に関連するお話です。関節リウマチ(RA)診療において、GCは「できるだけ少量かつ短期間(数ヶ月以内)の使用に留める」必要があります。これはガイドラインにも明記されていることです。

 GCの漫然とした投与は感染症や骨粗鬆症のリスクを確実に上昇させます。リウマチ医は、抗リウマチ薬を駆使し、GCをなるべく使わないように、そしてそれを使用したとしても、ダラダラと使用し続けることがあってはいけません。

 私は、RAに対してGCを使用する場合には必ず「2~3ヶ月で中止します」と明言します。患者さんも精神的にGCに頼ってしまうと、GCをなかなか減量できなくなってしまうからです。

 他院から当院へ移ってこられる患者さんの中には、リウマチ専門医に診てもらっているにも関わらず、プレドニゾロン(PSL)2.5~5mg/日が漫然と投与されていたり、中にはPSL12.5mg/日(!!)も投与されている方がおられます。

 他に方法がないのであれば仕方ないのですが、共通するのは、「抗リウマチ薬が十分使用されていない」という点です。正直なところ、リウマチ専門医やのになんでこんな処方してるんやろう?と思ってしまうのです。あまり批判めいたことを書くと、読んでくださっている皆さんの心証が悪くなってしまいますが、こんな処方を受けていた患者さんがかわいそうだと感じてしまいます。

 RA患者さんでGCを漫然と飲んでいる方がおられれば、まずその理由が明確なものか主治医に確認しましょう。