努力
- 2025.04.09
私は昨年度末で近江八幡での外勤を終えた(卒業:2025.03.27)が、今年度から完全に自らのクリニックの診療・経営のみかと言うと実はそうではない。週1回の病院での当直業務を始めたのである。
「働かざる者食うべからず」・・・頑張って働かない者は食う資格がない。もう一つ私が付け加えるならば、頑張っても成果を出せなければ食う資格がない。誤解のないように言うが、これは自らを叱咤激励するための言葉であり、決して経営者の立場でスタッフに向けて言い放つ言葉ではないのは当然のことである。
世の中の多くの人は、努力している自分を他人から褒めてほしいと思う。しかし、努力は目的を達成するための過程にすぎない。努力しない人は論外、努力を認めてほしいという承認欲求も論外、努力を自己肯定する人も論外である。
努力はして当然、つまり努力量は当然であるが、それが目的を達成するための過程である以上、より重要であるのは努力の「質」である。それについても度々ブログで書いてきた通りである。
なぜこのような考え方が醸成されたのか?その根幹を辿れば、洛星中学校・高等学校の6年間にあるのだろう。自分より能力があるにも関わらず、自分よりも量でも質でも遥か上の努力をしている人たちをたくさん傍で見てきた。
「だからこの人たちはこのポジションにいるんや」と実感するわけである。「俺勉強頑張ってるやろ?」なんてこと言うやつなんて誰もいない。
「仕事人間」・・・私のことをこの言葉で形容することは不適切である。プロ野球選手がひたすら野球のことを考えていたとして、この言葉が不適切であるのと同様である。プロ野球選手にとっての野球、経営者にとっての経営、これらはいずれもそれぞれにとっての「命」であり、結果を出さなければ「死」を意味する。
開業して丸3年、私は開業して良かったとやっと思えるようになった。それはこの3年の苦労・経験が、間違いなく私を成長させてくれたと感じるからである。
人を成長に導くのは成功している時ではない。それは自らが苦境に立たされた時であり、そして苦境に対して自らがどう向き合ったかで自らの成長度合いは大きく変わる。