事前の一策、事後の百策に勝る

  • 2025.04.15

 日が昇るのが早くなってきたということもあり、最近の私は6時半過ぎにはクリニックで仕事を開始する。

 始業2時間半前から何をしているのかというと、主に診療カルテの予習である。カルテの予習機能を使って、前回のカルテ内容を確認した上で治療方針を確認し検査オーダーを事細かくチェックする。保険診療上検査項目によっては、MMP-3 や KL-6 のように3ヶ月に1回しか測定を許されていないものがあるので、査定を受けないように注意しながらチェックする。この作業は頭をフル回転させながら1時間以上要する。

 この作業は、クリニックにとって極めて重要な意味を持つ。この作業を怠るということは、クリニックにとって致命傷になりかねない。この作業を怠るということは、自らの致命傷になってもそれに気付かないということである。

 曖昧な思考は曖昧な成果しか生み出さない。当たり前のことを当たり前にできなければ成功も成長もない。その言葉の重要性を十分理解し実践した者だけが得られるものがある。到達できる境地がある。小手先だけうわべだけの虚に価値は生まれない。