組織における「優しさ」とは?
- 2025.11.12
私はスタッフから「もっと優しくしてください」と言われることがある。しかし、正直なところ私にはこの言っている意味が全く分からないので毎回スルーしている。
私の仕事の毎日は「テスト」だ。しかも、「テスト」とはいうものの、決して向こうから問題が与えられるわけではなく、自ら問題点を抽出することから始めなければならない。問題点にさえ気づかない経営者に成長はない。
だから、私は常に真剣だ。逆に真剣以外の何物でもない。真剣だからこそ、自らの頭を徹底的に働かせて現状を分析し、いかに改善するかを考えるのである。そうすると当然の如く、表情はド真剣になる。断崖絶壁を登っているクライマーがどのような表情をしているかを想像すれば分かるだろう。柔和になるわけないじゃん。
職場の人間関係を語る時に、ほとんどの人は「人」というものにフォーカスを当てる。しかし、私はこれに異を唱えたい。リーダーにとっての優しさとは、組織の進むべき道をスタッフに明示し、良い組織を作り上げることである。上っ面だけの優しい言葉をスタッフに投げかけたところでそれが実現するのか?そんなものはメッキ加工の虚像に過ぎない。組織は学級委員会ではない。「真剣」=「優しさ」なのである。
ほとんどの人は、「真剣」を「厳しい」とか「怒っている」と「誤訳」する。だからそれが「優しさ」の対義語になる。私は、この誤訳に気付いたスタッフこそが真のスタッフであると思っている。そして、今のメンバーはそれに何となく気付いているに違いない。
この文章の筆者が読者に伝えたい主なメッセージは、組織や職場において本当に重要なのは「真剣さ」であり、それが結果として「優しさ」や「良い人間関係」につながるという考え方です。筆者は、表面的な優しさや甘やかしではなく、組織の方向性を明確に示し、真剣に取り組む姿勢こそが、良い組織づくりや信頼関係を築く上で不可欠だと強調しています。また、「真剣さ」は決して厳しさや怒りと誤解されるべきではなく、むしろ組織の成長やスタッフの理解を深めるための本質的な姿勢であると伝えたい意図が伺えます。