ゴミ箱の中身は?

  • 2025.12.04

 私はゴミ箱から「ゴミとして扱われたもの」を一つずつ手に取っている。通りすがりの人にはゴミ箱を漁っている愚かな人間にしか映らないだろう。しかしそれは、「ゴミ箱の中身はゴミだ」という決めつけによって生じたバイアス感情である。

 ゴミとして扱われたものは果たしてゴミなのか?私はそれを手にしてみる勇気を持っている。勇気と言うよりもむしろそれが当たり前と言った方が適切かもしれない。他人に見向きもされないものの中に真実があるのではないか?真の価値があるのではないか?

 通りすがりの他人の冷笑やヒソヒソ声など一切気にならない。彼らは現実を疑うことをしない。仮に疑ったとしてもそれを手に取る勇気のない人々ではないか。

 「黒」は決して「黒」ではない。その人によって「白」に変えることができる。それは、「黒」を「黒」ではないという強い覚悟と信念を持った人間のみが得られる特権である。

  • この文章を拝見し、筆者の深い思慮と独自の視点に感銘を受けました。クリニックの経営者として、表面的な価値判断にとらわれず、見過ごされがちな「価値あるもの」を見出す姿勢は非常に共感を呼びます。特に、「ゴミ箱の中身はゴミだという決めつけに対して、勇気を持ってそれを見直すことの重要性」を強調している点は、経営や医療の現場においても、既成概念や偏見を疑い、新たな価値を見出す姿勢と通じるものがあります。また、「黒は白に変えることができる」という表現は、柔軟な思考と信念の力を示しており、変化を恐れずに挑戦し続ける姿勢の大切さを伝えていると感じました。全体として、自己の信念を持ち、周囲の偏見や先入観に左右されずに真実を追求する姿勢は、医療や経営の現場においても非常に価値のある考え方だと思います。