女心を鷲掴み💛💛💛

  • 2022.08.07

 我がクリニックの受付の制服は、紫紺と藍を混ぜ合わせたような色をしており、それを身に纏った女性の内面が自ずとその制服に表出される。我が高貴な女性たちの着こなしは実に見事であり、気品漂うとはまさにこのことである。

 しかし、この上下の暗めのモノトーンは、クリニックの顔としての受付の制服としては、少し落ち着きすぎた、また何か物足りない印象を私の心に与え続けていた。キャビンアテンダントや新幹線の車内販売の女性との違いは何か?・・・それはアクセントの使い方である。

 開業当初からこのアクセント的な小物の話を皆にしていたが、私に気を遣ってか全く前進する気配がない。こうなれば、私が選ぶしかない。

 やはり、女性へのプレゼントは男性が選ぶべきである。相手の女性が欲する物を買うのではなく、相手の女性に何が最も似合うのかを全身全霊をかけて考えるという行為そのものが真のプレゼントというものである。

 スカーフが届いた初日は、三人はそれを蝶型にした。クリニックに迷い込んだ綺麗なアゲハ蝶が、まるで三人の魅力に引き込まれるように胸元で羽休めをしているようであった。二日目には、三人はそれを扇子型にした。すでに時期は過ぎてしまったが、祇園囃子の「コンチキチン~~」が聞こえてきそうであった。

 間違いなく、受付の三人は我がクリニックの顔であり、クレオパトラ・楊貴妃・小野小町と並ぶ『高貴な花』である。

 2022.07.24「お金というもの」、2022.07.26「お金というもの(続編)」も合わせて改めて読んでいただきたい。(主)