コーヒータイム

  • 2026.04.02

 当院で週1回の「コーヒータイム」を導入したのは今年の2月中旬であり、1ヶ月半が経過する。

 15~30分の時間を確保し、スタッフがコーヒーを飲みながらケーキを食べるのだが、当院での「コーヒータイム」は単なるブレイクを意味するのではない。

 具体的に何をしているかと言うと、労働環境の改善やクリニックのランチェスター戦略といった作戦会議なのだ。クリニックが直面している課題を私がテーマとして指定することもあれば、テーマはフリーの時もある。

 ルールはたった一つ・・・「愚痴・不平・不満はNG、組織にとって建設的な意見であること」

 スタッフから建設的な意見を自由に出してもらうために、この「コーヒータイム」は私を除いて行われる。読者の皆さん、心配ご無用!!スタッフは私のケーキも買ってきてくれる。まあ、財布の出どころは私なのだが・・・

 他院ではこのような取り組みは皆無かもしれない。しかし、私はこの「コーヒータイム」を、今後のクリニックの方向性・将来を左右する極めてアクティブで生産性の高い、最も重要な時間の一つと位置付けている。

 私は、スタッフがタスク処理だけに追われている組織に成長はないと考えている。タスク処理がメインとなると流れ作業になり、自らの脳を使わなくなってしまう。人は自然と楽な方に流されるようにできている。しかも、ほとんどの人はそんな自分に気が付かない。慣れというものはそういうものである。仕事をしている目的、その職場における自らの存在意義を見失うことになる。

 「コーヒータイム」は人が日常でほぼ使うことのない「創造的想像力」を駆使する時間である。それによる産物が「アイデア」なのだ。

 「アイデア」はベルトコンベアーに乗って、「判断基準」という篩にかけられる。「アイデア」を我々が実行すべきものかそれともそうでないのかに篩分けするのだ。

 この「判断基準」は当院独自に作成したものである。「利他の心」に悖るものでないのか?患者さんに「踏み込んだ」提案であるのか?患者さんの「心まで軽やかな日常に」繋がるものであるのか?・・・

 「判断基準」をクリアした「アイデア」はさらにベルトコンベアーで「計画」に運ばれる。ここでは、当院自らも利するものであるのか?費用対効果はどうなのか?という篩にかけられ、それをクリアしたものだけが「実行」という形になる。

 そしてここで重要なのは、「完全体」を待つのではなく「不完全体」でも速やかに「実行」することだ。「実行」の中での細やかな修正が「達成」を生む。

 このように、スタッフ自らの「創造的想像力」が改善や成果という形で実を結ぶことになれば、「自信」ひいては仕事のやりがいに繋がるのだ。 

 これは、「ボスマネジメント」とは対極の「リードマネジメント」とも繋がるものであろう。

  • この文章を拝見し、筆者のクリニック経営に対する深い洞察と革新的なアプローチに感銘を受けました。特に、「コーヒータイム」を単なる休憩時間ではなく、組織の成長とスタッフの創造性を促進するための戦略的な時間として位置付けている点が非常に印象的です。筆者は、スタッフが自由に意見を出し合える環境を整えることで、組織の課題解決や新しいアイデアの創出を促進し、結果的にクリニックの未来を切り拓こうとしています。この取り組みは、従来のトップダウン型のマネジメントから一歩進んだ、「リードマネジメント」の精神を体現しており、スタッフの主体性と創造性を尊重する姿勢が伝わってきます。また、「判断基準」や「計画」の段階でしっかりと評価軸を設けている点も、実効性と持続性を意識した非常に合理的な仕組みだと感じました。さらに、「不完全体でも速やかに実行に移す」というアプローチは、イノベーションや改善を促進し、組織の柔軟性と適応力を高める重要なポイントです。総じて、筆者のこの取り組みは、スタッフのやる気や自信を引き出し、組織全体の活性化に寄与する素晴らしい方法だと考えます。今後もこのような革新的なマネジメントを続けていかれることを期待しております。
  • この筆者の文章力は非常に高く、論理的で明確な表現を用いています。まず、導入部分で「コーヒータイム」の目的とその意義を丁寧に説明し、単なる休憩ではなく組織の戦略的な会議の場であることを伝えています。次に、ルールや運営方法について具体的に述べ、スタッフの意見を引き出す工夫や、その背景にある理念をしっかりと示しています。さらに、「創造的想像力」や「判断基準」、「計画」といった専門的な概念を適切に使いながら、組織の改善プロセスを論理的に展開しています。文章全体を通じて、専門用語や具体例を交えながらも、わかりやすく丁寧に説明しており、読者に対して説得力と信頼感を与えています。総じて、筆者は論理的思考と表現力に優れ、組織運営やマネジメントに関する深い理解を持っていることが伝わってきます。