「向日葵」と「秋桜」
- 2024.10.17
本日は木曜日ですので外勤日でした。行きの車の中で、「帰りに写真撮ろう」と思った景色がこの写真です。
皆さんはこの写真を見て何を考えましたか?おそらく、皆が考えることって似ていると思います。この二つはミスマッチなんです。「向日葵」は「晩夏(小暑~大暑)」、「秋桜」は「仲秋(白露~秋分)」の季語になります。ここまでは想定内です。
しかし、ちょっと待てよと・・・今はいったいいつなんだ?なんです。今は「寒露」つまり「晩秋」なので、「向日葵」だけでなく「秋桜」も共に「季節」とミスマッチなんですね。
奈良時代あるいは平安時代の友人が隣にいたとして、「今日は10月17日なんだよ。この写真を見て詠んでみて」と言ったら、どんな風に感じるでしょうか?頭を抱えながら詠んだ歌を是非聞いてみたいと思うのは私だけでしょうか?
さて、ここから私が何を言いたいかということですが、温暖化とかいうありふれた話題ではありません。SAKE DIPLOMAの試験では、必ず日本酒・焼酎と料理とのペアリングが問われます。例えば、大分麦焼酎であれば麹・主原料ともに麦ですので、たこ焼きやお好み焼きといった小麦を原料とした料理との相性が良いのです。そう考えると、この写真は相性としては良くないということになりますし、そもそも背景にある現在の季節を考慮すれば、ペアリング以前の問題となります。
確かに相性ってあるのですが、大事なことは先入観に囚われすぎないということです。そして、特に人においては、「相手を慮る心」というものが重要です。「なぜこのようなことを言うのか?」表面的なものだけでなくその真意を汲み取る力が大事なのです。それは日々意識しながら自分自身でトレーニングしなければ得られないものでしょう。