本日市民公開講座でした。

  • 2023.06.11

 本日は生憎の雨でして、参加いただいた方は予想より少なく・・・

 とはいうものの、参加いただいた方には少しでも良い情報を持ち帰っていただくべく講演致しました。皆さんの反応を正確に推し量ることは難しいのですが、その反応からは関節の触診をしていない医師が多い印象を受けました。

 『関節の触診なくして、リウマチ診療なし』触診は、リウマチ医にとって本当に基本中の基本なのですが、それができていないというのは、医師の責任ですね。しかも、医師がその責任を自覚していないというのが大問題なのです。リウマチ専門医の試験も、筆記だけでなく触診やエコーを含めた実技試験もやるべきです。

 触診をしていない医師の大半は、CRPや赤沈、MMP-3でしか関節リウマチを評価することができません。『CRPの落とし穴』としてお話しましたが、CRPや赤沈、MMP-3がすべて正常でも関節に炎症がないとは決して言えません。関節エコーがそれを証明してくれます。 

 リウマチ専門医でも誤解していることを、私たちはこれからも正しく情報発信していきたいと思います。医師が誤解していれば患者さんが誤解するのは当然です。私たちは地道に頑張っていきます。