原理原則

  • 2025.06.13

 経営者は、スタッフから好かれたいあるいは良く思われたいという気持ちを捨てるべきである。これは、開業してからの三年で私が学んだことの一つである。

 経営者の仕事は事業を成功させることにある。スタッフから好かれるあるいは良く思われるということが事業の成功に必要であろうか?正直なところこの二つは無関係なものである。よって、敢えて嫌われる必要もないが好かれる必要もない。この気持ちに囚われてしまうのは、単に自分のことが可愛いからである。

 クリニックの雰囲気が悪くなるじゃないか?そう思う人が多いかもしれないが本当にそうであろうか?スタッフがトップの顔色を窺いながら仕事をするから雰囲気が悪くなるのである。

 トップは「原理原則」そして「クリニックの理念」という元に存在し生きている。よって、トップというのは、組織におけるポジションとしてのトップであり、組織の精神においてトップではない。

 トップとスタッフの精神ベクトルが、共に「原理原則」「クリニックの理念」に向いているのであれば、どれだけお互いがぶつかろうともそれは生産性の高いものとなる。そして、あとはお互いの信頼関係の深さ次第であろう。少なくとも私の今のメンバーに対する信頼は全く揺らがない。