茶色い日本酒

  • 2024.08.06

 皆さん日本酒というと何色を想像しますか?  SAKE DIPLOMA試験でも日本酒の外観を問われますが、過去の試験では、クリスタル・シルバー・グリーン・イエロー・ゴールドのいずれかまたはその複合回答のものしか出題されておらず、トパーズ・オレンジ・ブラウンは未だかつて出題されておりません。  このお酒は1988年に製造されたもので、長期熟成によるメイラード反応の結果、トパーズを通り越してブラウンを呈したものです。  カラメル・醤油・ヨード香・シナモン・栗・アー...

リウマチだより Vol.11(2024年8月)

  • 2024.08.04

 2ヶ月に1回、当院で発行しているリウマチだよりです。今回は、開業してから2年経過した2024年4月時点での当院のデータを載せております。 ff3c55a069791b3418f5cc2514446278ダウンロード  関節リウマチ(RA)診療においては、グルココルチコイド(GC:ステロイド)を漫然と使用せず、使用する場合には少量・短期間に留めることが極めて重要です。私は、RA患者さんにGCを使用する際には必ずその使用期間を明示します。RA患者さんの中には、GCを「効きの良い痛み止...

結実

  • 2024.08.03

 「松下幸之助と稲森和夫氏(その2)」(2024.07.27)で両氏の名言を紹介したが、これはあくまで勝者の論理であり、失うものがない場合にのみ名言と言えるものである。  トライし続けることで犠牲になるものがあるのであれば、そしてそれが自身だけでなく他人にも及ぶものであったとすれば、それはインパール作戦による白骨街道の如きものであるから、リーダーには不撓不屈の精神のみでなく、常に引き際を見誤ることのない冷静な判断が求められる。  開業してから2年4ヶ月・・・その相反する視点を持ちな...

磨く

  • 2024.08.01

 本日は木曜日ですので、近江八幡での外勤日でした。近江八幡での最近1ヶ月は、終業が19時から20時でしたが、本日は比較的早く18時に病院を出ることができました。  帰途には、SAKE DIPLOMA 一次試験突破報告のため、彦根のさざなみ酒店さんへ・・・店主さんと30分も立ち話をしてしまいました。本業の方のお話を伺うと、やはりテンションは上がりますよね。  今日は店主さんのおすすめで、福岡県若波酒造さんのお酒を購入しました。  山田錦は酒米の王様と言われますが、このお...

休みの日に考えること(その2)

  • 2024.07.28

 休みの日に考えること(2024.05.05)でも書きましたが、1週間のうち私にとって唯一の休みである日曜日は、消耗しきった心身を回復させる唯一の時間です。と同時に、常に経営のことを考えています。クリニックをこの先どのような方向に導いていくのかと・・・  新しい発想のためには、インプットが重要です。時間的余裕があれば、誰もいない寺院で仏像をずっと眺めたり、閑散とした静かな美術館で絵画を見たりと、自分と向き合う時間を作ることで様々な発想が生まれるのかもしれませんが、なかなかそれは叶いません...

自らの目で確かめよう 「有名」≠「実力あり」

  • 2024.07.28

 1990年代までの関節リウマチ(RA)治療薬に十分なものはなく、関節破壊進行を抑制することはほぼできなかった。その上、多くの患者さんがロキソニン®やグルココルチコイド(ステロイド)を連日内服し、消化性潰瘍や腎障害(ロキソニン®)、感染症・骨粗鬆症・糖尿病・高血圧など(グルココルチコイド)の副作用により、生命予後そのものが良好とは言えなかった。  しかし、1999年に現在のアンカードラッグであるメトトレキサート(MTX)が保険適応となり、2003年に強力な関節破壊進行抑制効果を有する生物...

松下幸之助と稲森和夫氏(その2)

  • 2024.07.27

 2022.08.30に「松下幸之助と稲森和夫氏」を書いた。久しぶりに両氏の言葉を読み返してみたが、言っておられることは全く同じである。昨日書いたように、経営者は仕事に甘い人間であってはならない。力強いリーダーでなければならない。 【松下幸之助氏】 「万策尽きたと思うな。自ら断崖絶壁の淵にたて。その時はじめて新たなる風は必ず吹く。」 「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければそれは成功になる。」 【稲森和夫氏】 「高く自らを導いていこ...

経営者と被雇用者

  • 2024.07.26

 1ヶ月前に、「孤独」と「孤高」の狭間(2024.06.27)を書いたが、最近の自分は孤独を感じることがなくなってきたように思う。これは、自らの理解者ができたということではなく、孤独を孤独と感じなくなってきたということである。  他人と比較することがなくなったのだろう。そういう意味においては、孤高の領域に踏み入れつつあるのかもしれない。  「よく頑張ったよ」「こんだけ頑張ったんだから仕方ない」・・・人はしばしば、結果が出なかった時、それまでの自らの努力や上司・同僚からの言葉を盾に自...

SAKE DIPLOMA 一次試験突破!!

  • 2024.07.21

 昨日診療終了後、「雄町」の聖地である岡山へ向かいました。夏休みが始まったこともあり、新幹線は家族連れなどで多くの人・・・  コロナが流行していますが、皆さんその意識が低いのか、マスクをしている人は少数です。私は、人との接触を避けるため座ることはせず、1号車と2号車の連結部で立って移動しました。米原から岡山までは1時間半で着きますので苦痛ではありません。  ホテルにチェックイン後、予定通り「前夜祭」と称して呑みに行って参りました。酒造好適米の「雄町」だけでなく、飯米の「朝日...

トップに立つ者の重責

  • 2024.07.18

 組織のトップの立場にいると、他の組織が体を成しているのかどうか観察する癖ができてしまう。  組織を構成している人をみれば、その組織全体のレベルが分かる。それは即ち、その組織のトップのレベルが分かってしまうということである。愚痴や不満など、生産性のない会話が蔓延る組織は、すでに末期症状を呈しているといっても過言ではない。いくら素晴らしい才能や仕事に対する意欲を持った人間でも、その置かれる環境が劣悪であれば腐らしてしまうことになる。  組織において人は宝である。言うは易しでであるが、...