さらば松本市

  • 2022.11.19

 長野県と滋賀県には、ともに国宝の城がある。松本城を一目でも見ておきたかったが、観光客を避けるため今回は見送り・・・次回以降のお楽しみにしておこう。  仕方なく、チェックアウト後まっすぐ松本駅に・・・ 写真を撮ろうと携帯を構えると、隣にいた私よりおよそ二回りも若いであろう女性から、『今時、ガラケー持ってんの?ダサッ』という心の声が聞こえてくるかのように、冷淡かつ蔑んだ目線を私は浴びせかけられる。私は、『これでも一応院長なんですけど~』と受け流す。  お土産売り場...

車窓(続編)

  • 2022.11.18

 名古屋駅から松本駅まで、特急「しなの」で約2時間・・・  車窓からの眺めは、都会のビルから徐に田園風景となり、中津川駅を過ぎてからは眼下に木曽川を望む。上流に進むにつれ、川原の石はどんどんと大きくなり、岩のようなものがゴロゴロと点在している。吊り橋も所々に架かっている。  薄暮の中、眼下に見える景色は、まさにその時の私の心持ちと似つかわしいものであった。芥川龍之介の「蜜柑」の書き出しに見られる主人公を思い出した。(「蜜柑」:芥川龍之介、2022.10.23ブログ)と同時に、幼稚園...

車窓

  • 2022.11.17

 日が昇るのがだいぶ遅くなってきた。外勤のため近江八幡へ出勤する時間は、まだ辺りは暗い。  夜明け前の琵琶湖に浮かぶ漁り火、払暁に佇む彦根城、そして帰路には薄暮の比良の山々・・・車の中から見えるこの景色を、古の人々も同じように見たのだろうか?時代が違えば、また時代が同じでも見る人が違えば見え方も違うだろう。そして同じ人が同じ景色を見ても、その時の心情により見え方は異なるであろう。  3年前に「特急しなの」の車窓から見た景色は、明日の私にはどのようにうつるのだろうか?この3年間、自分...

WINDING ROAD

  • 2022.11.14

 最近2ヶ月間、新患数がめっきり減った。地域において、自分が必要とされていないのではないかと自信を失いそうになることさえもある。焦燥感が自らの心を覆い尽くす時もある。  ふと、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で田中将大投手が語っていたことを思い出した。「外角低め」・・・迷った時の原点回帰  おそらく、その答えは100を超えるブログの文章の中にあるのだろう。  目の前に見えるwinding roadが、きっと数年後には「振り返れば ただまっすぐに 伸びていた 今日まで...

11/18講演会(医療従事者向け)

  • 2022.11.10

 長野県松本市での講演会です。山﨑秀先生は、来年開催される第34回中部リウマチ学会の学会長であり、また信州リウマチケアナースの会を立ち上げられた先生です(第33回中部リウマチ学会:2022.09.03ブログ)  リウマチ診療において、長野県と滋賀県は、東京などの大都会とは異なる種々の問題(リウマチ専門医の数、高齢化、通院に車が不可欠など)を抱えています。  高齢化社会におけるJAK阻害薬の立ち位置などを交えて講演致します。(主) b0e5ac4837c4501c1bc38b5...

本日、リウマチ療養講演会・相談会がありました。

  • 2022.11.06

 言葉とは誠に難しいものである。指示出しの難しさ(2022.10.18:ブログ投稿)でも書いたが、伝え手の意図と全く異なる形で、受け手に解釈されてしまうことがある。  今回の講演を聴いてくださった方々は、どのような解釈や理解をされたであろうか?私の意図とは異なる解釈や理解をされたり、それが十分に伝わらなかった部分もあったとは思う。  仮にリウマチ専門医であっても、知らないことや誤解していることがたくさんある。そして、間違った理解が大勢を占めればそれが「正義」となり、正しいことを発言...

物事を成し遂げる力

  • 2022.11.05

 物事を成し遂げることができないとすれば、それは本人のやる気が足らないか、あるいはやり方が間違っているかのどちらかである。  立場上、この考えをスタッフに押し付けるとパワハラになってしまうので、これはあくまで私が私自身に対して適用しているものである。  プライベートであろうが仕事であろうが、日常生活の中で種々の難題やストレスが降りかかる。これらは向こうからやってくるものであるから、避けることも逃げることもできない。すべては自分自身の対処法次第なのである。  逃げ道を作らず、真...

礼儀

  • 2022.11.03

 この1週間、私は生きているというよりも、生かされているという感覚に陥っている。  私は、周りの人々に背中をドンッと押されて安全な船に乗っている。私は至って健康である。クリニックの診療にも全く支障がない。一方、周りの人々は、荒波の中で闘い続けている・・・  取りも直さず、今の私は全て、周りの人々の犠牲の上に成り立っているということである。  今の自分にできることは、医師としての職責を全うすることであり、また皆が帰ってきた時のために万全の準備を整えておくことである。  そ...

感謝・・・

  • 2022.10.29

 世の中の人の流れをみていると、もはやコロナを忘れたかのようである。「風邪のようなもの」というのが、おそらく大半の認識なのであろう。  一方で、人の命を救うために、そしてまた、産まれてくる子供を救うために、満床でありながらも何とか受け入れようとしてくれる方々、それが無理であっても転院調整してくれる方々、約50kmも離れた病院まで救急搬送してくださる方々、そして、緊急にも関わらず万全の体制を整えて受け入れてくださる方々・・・  こんな世の中でも、自らの目の前の仕事を懸命にこなしてくだ...

11/12講演会(医療従事者向け)

  • 2022.10.29

 「関ヶ原の戦い」です。東軍(岐阜リウマチケア研究会)と西軍(滋賀RAケアナースの会)の定期交流会です。  新型コロナウイルス感染症が流行するようになってから、看護師同士が交流できる研究会が極端に減ってしまいました。そんな状況下での貴重な会です。  西軍の私は、石田三成というよりも毛利輝元ですね。私は講演しますが、あくまで看護師が主役の会なので、最前線には出ません。  東軍の総大将は、佐藤正夫先生です。佐藤正夫先生は、「第33回中部リウマチ学会」(2022.09.03:ブログ...