感謝・・・

  • 2022.10.29

 世の中の人の流れをみていると、もはやコロナを忘れたかのようである。「風邪のようなもの」というのが、おそらく大半の認識なのであろう。  一方で、人の命を救うために、そしてまた、産まれてくる子供を救うために、満床でありながらも何とか受け入れようとしてくれる方々、それが無理であっても転院調整してくれる方々、約50kmも離れた病院まで救急搬送してくださる方々、そして、緊急にも関わらず万全の体制を整えて受け入れてくださる方々・・・  こんな世の中でも、自らの目の前の仕事を懸命にこなしてくだ...

11/12講演会(医療従事者向け)

  • 2022.10.29

 「関ヶ原の戦い」です。東軍(岐阜リウマチケア研究会)と西軍(滋賀RAケアナースの会)の定期交流会です。  新型コロナウイルス感染症が流行するようになってから、看護師同士が交流できる研究会が極端に減ってしまいました。そんな状況下での貴重な会です。  西軍の私は、石田三成というよりも毛利輝元ですね。私は講演しますが、あくまで看護師が主役の会なので、最前線には出ません。  東軍の総大将は、佐藤正夫先生です。佐藤正夫先生は、「第33回中部リウマチ学会」(2022.09.03:ブログ...

真実・真意を見極める力

  • 2022.10.26

 関節リウマチ診療では、診察の度に(ほぼ毎回)採血が必要である。これは、薬剤の効果をみるためというよりも、薬剤の副作用の有無をみるためと言った方が良い。  薬剤が効いているのかどうかは、関節をしっかりと触診すれば8割方判断が可能である。さらに、触診を関節エコーで補完すれば、9割方判断が可能と言っても過言ではない。  もし、関節リウマチの状態を、関節の触診もせずに採血結果のみで判断している医師がいるとすれば、それは患者さんの今後の人生を大きく左右する由々しき事態である。この点について...

「蜜柑」:芥川龍之介

  • 2022.10.23

 最近の自分にはインプットの時間があまりない。講演発表やそのスライド準備に追われていることもあるが、外に出かけ文化的美品を浴びてセンスを養う時間、新たなアイデアにつながるヒントを得る時間をなかなか作ることができていない。  私は芥川龍之介の作品を好んで繰り返し読む。ブログでは「白衣・・・権威の象徴」(2022.06.18)の中で一度登場している。しかし、それでさえ最近できていなかった。  芥川龍之介の作風は、初期と晩年では大きく異なる。その時の自らの心理状況により、読み返す作品を選...

リウマチ療養講演会11/6(日) が近づいてきました!

  • 2022.10.23

「正しく知ろう 関節リウマチ」 日時:11月6日(日)   14:00〜(13:30受付開始) 会場:ながはまさざなみタウン    (旧長浜市役所)   2階 多目的ホール 持ち物:お薬手帳・血液検査の結果    (お持ちの方) ※ 無料 ※ リウマチに興味をお持ちの方はどなたでもご参加いただけます 関節リウマチについての講演会を開催します。 ご持参いただく血液検査の結果の見方を教えてもらったり、...

私が開業することの意味(湖北医師会報原稿)

  • 2022.10.22

 2022年4月にリウマチ専門クリニックとして開業致しました。  リウマチ科のみの単科で標榜しているクリニックは、全国でもほぼ例がないのではないでしょうか?内科医なのに内科も標榜しないことが不思議で仕方がないと思われる方が大半でしょう。しかし、私は「例がないから成功しない」と考えたことは一度もありません。  今まで自ら培ってきたものが何であるのか?自分がこれからやろうとしていることは何であるのか?すべての答えは自らの心の中にあるのであって、使命感や覚悟がどこまであるのかということに...

本日浮かんだ言葉(松下幸之助)

  • 2022.10.21

「無理に売るな。客の好むものも売るな。客のためになるものを売れ。」(2022.08.30:松下幸之助と稲盛和夫)  これは商いをしている人間に限らず、医師にも当てはまるものである。むしろ、医師だからこそ、この言葉はより心に刺さるものである。  利益を追求するがあまりに、医学的に効果が不明であることを分かっていながらそれを患者さんに勧める者がいる。何も知らない患者さんからすれば、「体にいいから、絶対やった方がいいよ」と言われれば、信じてしまうのも無理はないであろう。もはやこのような者...

指示出しの難しさ

  • 2022.10.18

 私はスタッフに、「ああしなさい」「こうしなさい」と指示出しすることは嫌いだと以前にブログのどこかで書いた。それは、ホームページ上の「スタッフへの想い」でも書いたように、知らず知らずのうちにスタッフが指示待ち人間になってしまうことを恐れるからである。  私のスタッフへの指示出しの多くは、「投げかけ」である。つまり、自分自身の頭で考え、想像することを常に要求する。能動的でなければ強い組織にはなれない。今の自分に満足することなく、10年20年後も価値あるものであり続けるためには、建設的なスト...

とりあえず何でもやってみよう!

  • 2022.10.15

 昨日から、受付スタッフ一名を受付から診察室に配置転換している。決して診察補助としての意味合いではない。その心は?・・・  業務命令は、「私の横に座ってひたすら診察室の空気を感じ取ること」である。これを読んでいる方は、意味分からんと思われるかもしれない。お金払って雇ってるのに、何も仕事させずに座っていろとは、頭おかしいんちゃうかと・・・  果たしてそうでしょうか???  スタッフ全員が同じ方向を向いて仕事をするためには、患者さんとのやり取りの現場を見て感じてもらうことが大事だ...

10/20講演会(医療従事者向け)

  • 2022.10.13

 今回は、開業してから初めての乾癬性関節炎の講演会です。  他院で「関節リウマチ」と診断されるも症状改善なく当院を来院される方の中には、血清反応陰性関節リウマチではなく、「乾癬性関節炎」ということがあります。  皮疹が明らかな場合には診断は難しくはないのですが、皮疹がないあるいは軽度の場合には、しばしばリウマチ医にとって診断がチャレンジングとなります。乾癬の既往歴・家族歴、炎症性腰痛、爪病変、踵の痛みなどの付着部炎を問診および身体診察でしっかり捉えることが重要です。  私から...