関節リウマチの診断の第一歩は?

  • 2023.03.12

 関節のあちこちが痛くなると、ご自身で関節リウマチを心配され、あるいは周りの方から「それ、リウマチちゃうか?」と言われ、当院を受診される方が多くおられます。  検査をすればリウマチかどうか分かると思って、血液検査やレントゲン検査を希望される方が多いのですが、リウマチの診断はそれほど容易いものではありません。  内科医の診察の基本は、問診と身体診察です。リウマチの診療においてもそれは同様です。  問診は、リウマチと同じような症状を呈する他の病気を除外するためにも非常に大切です。...

内科医の思考回路

  • 2023.03.08

 「内科医」と対極にあるワードは、「外科(げか)医」です。一般の方々には、外科医は手術する医師、内科医は手術しない医師と映るでしょう。しかし、両者は手術する・しないだけではなく、物事の捉え方も違うのです。  そこで、本日は、「リウマチ医」というより「内科医」としてのお話をしましょう。  ある患者さんが、「歩いていたら、転倒して頭を打ったんです」と訴えたとします。外科医と内科医がそれぞれこの患者さんを診ると、どういう捉え方になるでしょう?  外科医なら、「頭に傷ができていないか...

3/22講演会(医療従事者向け)

  • 2023.03.06

 今回もメトジェクト皮下注についての講演です。3/2は滋賀京都が対象でしたが、今回は近畿・北陸と対象エリアが拡大しております。  当院では、現時点で8例の導入がありました。使用経験を重ねることで、この薬剤の色々な可能性を感じますし、我々臨床医は実臨床でしっかりとデータを積み重ね、それを検証していく必要があります。  多くの先生方の日常臨床のヒントとなるような講演にしたいと思っております。 2b949b24b7a3d0b3178bc0740572644fダウンロード ...

リウマチ医の悩み

  • 2023.03.05

 リウマチ医が日々の診療で頭を悩ます状況は多々ありますが、本日はその一つについてお話しましょう。  リウマチ診療において大事なことは、医師と患者さんが同じ方向を向いているということです。これは、医師患者関係だけでなく、夫婦関係などでも同様でしょう。お互いに向いている方向が異なる場合、概して治療はうまくいきません。医師が「治療強化すべき」と判断していても、患者さんが「何で治療を強化しないといけないの?」と感じていれば、治療継続が困難だからです。  関節に炎症が強いと痛みは強く、関節の...

リウマチクリニックの良さって?

  • 2023.03.03

 当院は関節リウマチを主に診るクリニックです。(だからと言って、関節リウマチしか診ないわけではありません。骨粗鬆症学会認定医や総合内科専門医の資格も有しておりますので、骨粗鬆症や内科全般ももちろん診ます。お気軽にご相談くださいね。)  リウマチ専門クリニックは東京のような都会ではいくつもあるのですが、長浜市のような人口10万人余りの規模のエリアでは、全国的にも極めて稀です。  そんなクリニックの良さって何なのでしょうか?どうしても、病院志向の高い患者さんが多いかもしれませんが、当院...

ステロイドと骨粗鬆症

  • 2023.03.01

 皆さん、ステロイドという言葉を一度は耳にされたことがあると思います。ステロイドには色々な種類があるのですが、色々な診療科で色々な病気に対して使われます。中でも、「プレドニゾロン」というお薬は、その代表的なお薬です。  ステロイドを長期に亘って飲むと、さまざまな副作用が生じる可能性があります。ですので、我々医師は、病気を抑えるためにステロイドを使わざるをえなかったとしても、極力それを減らす努力をしなければいけません(もちろん、減量により病気が悪化することがあるため注意が必要です) ...

患者さんの涙の意味

  • 2023.02.25

 「リウマチなんだから、これぐらいの痛みは仕方ない」「先生が大丈夫って言っているんだから、これぐらいの痛みは我慢しないと」こんな風に日々思っているリウマチ患者さんは、きっと多いことでしょう。  「それは何のための我慢でしょうか?」と、私は2/21のブログで書きました。  患者さんには、病院やクリニック、そして医師を選ぶ権利があります。しかし実際は、「こんなことを聞いたら怒られないだろうか?」「聞きたいことはあるけれど、先生忙しそうだからやめとこう」と、むしろ患者さんが医師に気をつか...

「その痛み、もう我慢しなくていいですよ」

  • 2023.02.21

 関節リウマチ患者さんの多くは、関節の痛みに苦しみながら日々生活されています。なかなか痛みが取れず当院を受診される患者さんの中には、診察室で涙しながら症状を訴えられる方もおられます。  医師として自らの持てる知識から、自分ならその痛みを取ることができる、絶対に良くできると確信した時、タイトルのような表現で患者さんに伝えるようにしています。  駆け込み寺のように何かの御縁で自らのクリニックを訪ねて下さった患者さんの心を救ってあげたい、そういう思いから自然に出ている言葉のような気がしま...

痛みは残っているのにCRP(炎症反応)は正常・・・この痛みは何?

  • 2023.02.20

 関節リウマチの患者さんの中には、タイトルのような経験をされた方が、きっと少なからずおられると思います。つい先日も、同じような内容をブログに載せましたが、非常に大事なことなので繰り返しお話します。  「CRP(シー・アール・ピー)」は炎症の程度を表す指標で、肺に炎症(肺炎)や腸に炎症(腸炎)など、体のどこかの臓器に炎症があれば一般的にCRPの値は高くなります。  この話の流れでいくと、関節リウマチは関節に炎症(関節炎)をきたす病気なので、やはりCRPは高くなると思いますよね?・・・...

院長のマイルール🐵

  • 2023.02.18

毎日全力で患者さんの診療に当たられている宮本院長ですが、先生には私たちスタッフには理解し難いマイルールがいくつかあります! その①うがいをするときは、必ず7回!昔からのこだわりのようで、7回しないとどうも落ち着かないそうです…😊院長がうがいを始められると、いつも回数を数えてしまいます😅 その②診療後に時々なぜか水で顔を洗われるのですが(たまに頭まで)、タオルで拭かずにウロウロ…そしてそのまま自然乾燥…😆顔面水浸しでスタッフはびっくり!...