トップに立つ者の重責

  • 2024.07.18

 組織のトップの立場にいると、他の組織が体を成しているのかどうか観察する癖ができてしまう。  組織を構成している人をみれば、その組織全体のレベルが分かる。それは即ち、その組織のトップのレベルが分かってしまうということである。愚痴や不満など、生産性のない会話が蔓延る組織は、すでに末期症状を呈しているといっても過言ではない。いくら素晴らしい才能や仕事に対する意欲を持った人間でも、その置かれる環境が劣悪であれば腐らしてしまうことになる。  組織において人は宝である。言うは易しでであるが、...

なぜ日本酒について書くのか?

  • 2024.07.15

 リウマチ診療と日本酒って全然関係ないのに、なんでこんなに日本酒のことをブログで書いているの?と思われる読者も多いかもしれません。  日本酒造りに携わっている方々は職人です。各酒造さんのホームページを見ると、米・水・酒造りに対する思いがずっしりと伝わってきます。  私は医師も職人だと思っています。一方で、各クリニックのホームページを見た時に、診療に対する思いが伝わってくるものはほとんどありません。大抵は、表面的なことしか書いていません。そういうのを目の当たりにすると、ポリシーもなく...

SAKE DIPLOMA 1次試験 まであと1週間

  • 2024.07.14

 とうとう、SAKE DIPLOMA 1次試験まであと1週間となりました。写真にある248ページに及ぶ教本が日本ソムリエ協会から手元に届いてから4か月・・・日々の診療が終わってからコツコツと読み込んできました。  問題集の問題を解いては教本に立ち返り、また問題を解く・・・知識が不確実な部分は独自ノートを作成し、重点的に頭に叩き込む。最後の追い込みの1週間・・・試験が終わればそんな日々からも解放されます。  と言いたいところですが、10月の2次試験には、テイスティング...

今を精一杯生きる

  • 2024.07.13

 「今を精一杯生きる」・・・人として、これはなかなかできそうでできないことである。そのためには、多大なエネルギーを要するからである。日々、常に生きることの意味を考え続けなければならないからである。だから、人は楽な方に流されがちである。  人はいつ死ぬか分からない。私もせめて父の59年という時間は超えたいとは思うが、それも決して保証されたものではない。そして、死というものが仮に間近に迫らなくとも、自身の脳や身体がいつどうなるか分からない。  だからこそ、自らがパフォーマンスを発揮でき...

損得勘定(その2)

  • 2024.07.03

 経営者にとって真に大事なことは、損得勘定ではない。損得勘定に支配されてしまうと、結局のところ自分のことしか考えられない人間になってしまう。  経営者は、社会にとって価値のあるものを生み出さなければならない。  経営者にとって大事なことは、「お金をどう貯めるか?」ではなく、「お金をどう使うか?」である。そして、それを「自分」のためにではなく、「社会」のためにどう使うかということである。  「社会のためにお金をどう使うか?」・・・このお金の使い方が、経営者あるいは人としての器を...

損得勘定

  • 2024.07.02

 この場で是非読者の皆さんに聞いてみたいことがある。日常生活の中で損得勘定をする機会がどれぐらいあるだろうかと・・・  経営者である以上、その感覚を有しておくことは大事であるかもしれない。ただ、頭の中が損得勘定のみで支配されてしまった場合、「何のために経営するのか」という本来の目的を見失い、お金が目的を達成するための手段ではなく、最終目的となってしまう。  前段落の「経営者」を「人」に、「経営する」を「生きる」に置き換えてほしい。その時、読者の皆さんは何を感じるだろうか?  ...

㊗ブログ300件目 「医師としての心構え」

  • 2024.06.29

 当院のブログが開設されたのは、開業2ヶ月後の2022.06.01でした。今回でブログが300件目に到達です。  最近ブログ更新が頻回になっているのは、ストレスを抱えながらも比較的体調が良い証です。心身ともに疲労困憊の状況では、書く気力が湧いてきませんし、アイデアも浮かんできませんからね。  さて、何を書こうかと考えましたが、本日思ったことをそのまま書こうと思います。  当院へは、福井県、岐阜県、京都府など、他府県からも関節リウマチ患者さんが来られます。遠方からわざわざ当院を...

「孤独」と「孤高」の狭間

  • 2024.06.27

 しばしば、「経営者は孤独である」と言われる。しかし、その本当の意味を理解している人はごく僅かに過ぎない。なぜならば、経営者でなければ絶対にその意味を理解できないからである。  経営者は常に決断を迫られる。些細なことから大きなことまで、日々決断の連続である。そして、その決断による結果はすべて自らの責任である。組織や誰かが自らを守ってくれるわけではないし、慰めてくれたり、労ってくれるわけでもない。ゆえに、「孤独」なのである。  「私のリーダー像の原点(2022.10.01ブログ)」で...

第5回 日本リウマチ看護学会学術集会

  • 2024.06.24

 昨日の日曜日は、第5回日本リウマチ看護学会学術集会参加のため、名古屋へ行ってきました。  「多職種リウマチ王決定戦」というセッションに我々の施設が招待されたため、スタッフ4人を引き連れての学会です。  出場施設は全国の中から我々を含め5施設で、クイズ形式で得点を争いました。  結果は残念ながら、4位という中途半端なものに・・・  会終了後は、結果を含めモヤモヤを引きずりながら、一人で立ち呑み・・・  皆さん、「大吟醸酒」「本醸造酒」「純米酒」など...

レールを敷く

  • 2024.06.18

 何かを成し遂げるために必要なことが2つある。  1つは、目標を高く設定することである。目標設定が高くないと、実際に到達できる点は、多くの場合設定した目標以上に高くならないからである。  しかし、単に目標設定が高ければよいというものではない。「優勝を目指す」とか「100点を目指す」と口にするのは簡単だが、それに近づくには、目標から逆算してそこに至るまでの正しい筋道を緻密に立てることができるかどうかが重要であり、成功のためには目標設定そのもの以上に重要な工程である。  SAKE...