メトトレキサート使用における注意喚起:9/22講演会(医療従事者向け)

  • 2023.09.18

 9/22に講演致します。メトトレキサート(MTX)使用における注意喚起の講演を定期的に行っています。患者さんだけでなく、MTXを処方する医師の中にも、『ずっと使ってきて副作用がなかったから、これからも大きな副作用の心配はない』と誤った認識を持っている方が少なからずおられますが、少なくともMTXに関して全くこれは当てはまりません。重篤な血球減少やリンパ増殖性疾患、肝の線維化など多くの副作用に留意しながら使用しなければなりません。  講演の中ではMTXによる重篤な血球減少を中心にお話をしま...

学会の時の副次的な嗜みは、見知らぬ地酒たちとの出会い

  • 2023.09.17

 今回の学会長である山﨑秀先生と昨年11月に松本市で対面式の講演(2022.11.19ブログ:『さらば松本市』)をした際にはコロナ禍ということもありどこにも寄ることはできませんでした。  今回は角打ちができる『おおつき酒店』さんへ・・・昨年11月の時には事前リサーチはしていたものの立ち寄ることができなかったため念願が叶いました。  店内はすごくお洒落でカウンターまであります。もともと割烹だったお店の内装を一部そのまま利用されたとのことです。  45mlの少量ずつ飲み比...

第34回中部リウマチ学会へ参加してきました。

  • 2023.09.16

 昨日は中部リウマチ学会参加のため松本まで行って参りました。松本駅の構内には歓迎の横断幕が・・・地方開催ならではの光景でテンションが上がりました。  今回の学会参加の一番の目的は、本学会長の丸の内病院山﨑秀先生に挨拶をすることでした。約5年前に私が臨床リウマチ学会で発表した際に山﨑先生からお声がけをいただき、信州と滋賀のリウマチケア看護師の交流が始まりました。そして、2019.10.19長野市で開催された信州リウマチケアナースの会で私が講演する機会をいただき、講演会終了後の山崎先...

この㈯・㈰も勉強です。

  • 2023.09.10

 先月下旬から疲労困憊している私であります。様々な葛藤やプレッシャーが、私を襲っています。  さて、先週の土曜日は京都まで関節エコーの勉強会に参加してきましたが、昨日と本日は『日本脊椎関節炎学会第33回学術集会』です。神戸開催なのですが、幸いリアルタイムにWEBで視聴が可能ですので、昨日は外来終了後19時過ぎまでクリニックで視聴し、本日も朝から6時間以上自宅での視聴です。心身を休めないといけないのは分かっているのですが・・・  乾癬性関節炎、掌蹠膿疱症性骨関節炎、炎症性腸疾患(クロ...

昨日は関節エコーの勉強会に参加してきました。

  • 2023.09.03

 昨日土曜日の外来診療後、京都まで関節エコーの勉強会に参加してきました。  前半45分が講義なのですが、後半45分は1班4~5名の3班に分かれての実技でした。今までのブログに何回も登場する関節エコーは、関節リウマチの病勢を侵襲なく繰り返し評価できる非常に重要な検査ですが、その技術の習得には時間がかかります。  私も何冊も関節エコーの本を購入し、本を読む→関節エコーを当てる→また本を読むといったことの繰り返しでここまできました。前回のブログでも書いたように大学病院や大病院に勤務してい...

ある開業医の休日と苦悩

  • 2023.08.26

 開業医の休日の過ごし方って皆さんどのようなイメージをお持ちでしょうか?  当院は平日が月・火・水・金曜日、土曜日も半日診療をしています。土曜日は半日と言いながら、診療受付が13:30までになりますので、診療後の業務を含めると帰宅が16時頃になります。また、木曜日は外勤先の病院での外来勤務があることから、私の場合、休みは実質のところ日曜日と祝日のみなのです。  病院勤務の場合体調を崩しても代理の先生がいますが、開業医の場合代わりとなる医師はいません。開業医は勤務医の時以上に体調管理...

リウマチだより Vol.4(6月号)を載せるの忘れていました。

  • 2023.08.23

 振り返ってみると、前回のリウマチだよりを載せるのを忘れていました。  メトトレキサート(MTX)に関する注意喚起です。MTXを内服している方は必読です。  口内炎が多発した場合には、MTXを中止して早めにリウマチ主治医に連絡するようにしてください。 c4ffe318b2bd26766e7319a8abf6925dダウンロード ...

リウマチだより Vol.5(8月号)

  • 2023.08.23

 昨年12月から2ヶ月に1回の割合で発行しているリウマチだよりです。湖北医師会と彦根医師会に所属するクリニックを中心に郵送させていただいております。  2023.08.21のブログで、IL-6阻害薬(アクテムラ・ケブザラ)の注意点について書きましたが、今回のリウマチだよりでも同様の注意喚起をさせていただきました。  アクテムラ・ケブザラ使用中の患者さんで、咳・息切れ・腹痛・下痢・皮膚の発赤(皮膚が赤くなる)などの症状が出た場合には、熱がなくとも必ずリウマチ主治医に連絡するようにして...

9/6講演会(医療従事者向け)

  • 2023.08.23

 9/6に中播磨地区(姫路市)における講演会です。  関節リウマチと診断されれば、まず投与を考慮する薬剤がメトトレキサート(MTX)になりますが、2022年11月にMTX皮下注製剤(メトジェクト®)が登場し、我々リウマチ専門医は従来のMTX内服製剤と共にこれらをうまく使いこなす技量が求められるようになりました。  当院での使用経験を交えてお話させていただきます。 0f92656e2bc0ccab6482ac3e24e7d5fcダウンロード ...

アクテムラ・ケブザラ使用中の方、主治医の先生から注意事項の説明を受けていますか?

  • 2023.08.21

 2023.06.18のブログで、『アクテムラ・ケブザラ投与中、どのようにして関節リウマチを評価するのか?』と題してお話を致しました。今回は、その副作用の面に注目してみようと思います。  アクテムラとケブザラは、ともにIL-6阻害薬に分類される生物学的製剤です。IL-6は色々な細胞から分泌され、また色々な細胞に作用するのですが、肝臓に働きかけて肝細胞でのCRP(炎症反応のマーカーの一つです)産生を促します。また、熱の産生にも関わります。  アクテムラ・ケブザラを投与すると、IL-6...