今の自分に求められていること

  • 2022.09.06

 開業前から私の外来に通院されている患者さんは状態が安定されている方が多いので、自然と受診間隔は延びていく。このため、新患の方もコンスタントに来院いただいているが、開業後5ヶ月経過した現在でも一日の患者数は決して多いとは言えない。  経営面でこの現状をどのように捉えるか?十人十色の考え方があるだろう。利益追求第一を是とするならば、受診間隔を延ばさなければ良いという判断になる。  しかし、それは果たして是なのだろうか?たしかに利益は上がるだろうが、小手先のテクニックで外来延べ人数を増...

第33回中部リウマチ学会

  • 2022.09.03

 9/2(金)・9/3(土)の両日、岐阜市で第33回中部リウマチ学会が開催されました。クリニックを休診にし、学会参加・発表して参りました。  重鎮の先生方が(まるで審査員の如く・・・)会場の前列を陣取っておられます。普段よりも大きなプレッシャーを感じながらの発表でした。自らを曝け出し、他人の評価を受ける機会があるということは非常に大事なことです。どれだけ偉そうなことを言ったって、他人に認められなければそこに価値はないのですから・・・  患者さんがどうすれば幸せになるのか?そのために...

心の準備

  • 2022.08.31

 心の準備・・・これは初診の方の受診前に、私が特に念入りに行う作業である。  それは受診の前日から始まっている。予約リストおよび事前問診票を眺めながら、患者さんは一体どのような経緯で当院を知り、また当院を受診しようと思い至ったのか?患者さんはどのような不安を抱き、また受診にあたってどのような期待を抱いているのか?様々なシチュエーションを想定するが、『期待に応えられなかった場合の自らへの失望に対する恐れ』(2022.08.11:「初診時に思い起こす初心」)は、常に私を脅かす・・・  ...

松下幸之助と稲盛和夫氏

  • 2022.08.30

 時代は異なれど、共に経営の神様と呼ばれたお二人である。私は15年前の30歳の時、松下幸之助の書を読み漁った。ここにお二人の名言を紹介する。(主)  【松下幸之助】 無理に売るな。客の好むものも売るな。客のためになるものを売れ。 「それは私の責任です」ということが言い切れてこそ、責任者たりうる。 力強さは使命感を持つところから生まれる。 人を使うには、ほめて使う、叱って使う、批判して使うなどいろいろあるが、ほめて使う人が概して成功している。 誠意や真心から出...

洛星の襷

  • 2022.08.23

 本日、京都で開業されている洛星中学校・高等学校の3年先輩の先生から、患者さんの紹介があった。患者さんの京都から長浜への転居に伴い、私へ紹介して下さったのである。  先生とは数年前より個人的な交流があり、コロナ流行前は定期的に京都で飲み会をしていた。お互いがお互いに『変人』と思っているが、これは『変わった面白い奴』という意味であり、本校出身者はこういうのが多い。ちなみに、弁護士の角田龍平君は私と同級生である。  私のことを理解できる人は正直なところ私の周りには誰もいないが、先生は恐...

日本酒に携わる人々(さざなみ酒店)

  • 2022.08.20

 一昨日の近江八幡での勤務の帰りに、彦根にある「さざなみ酒店」さんへ寄った。数日前にたまたま、さざなみ酒店さんのホームページを見ていたところ、10年以上前から生酛造りに挑戦されている出雲市の「旭日酒造」さんの日本酒が目に留まったからである。  2022.06.01のブログ記事「生酛づくり」にも書いたように、私は生酛造りのお酒が大好きである。自分自身の日本酒の嗜好は、「大吟醸」→「無濾過生原酒」→「純米酒」→「生酛」「古酒」と変遷してきた。  今となっては、その時の気分や食事の流れに...

『茂充先生の息子さん』

  • 2022.08.18

 木曜日はクリニックの休診日ですが、私は休んでいられません。近江八幡での勤務です。  ある患者さん(80代)の診察後、付き添いの娘様から唐突に、「先生は堅田の宮本診療所さんの息子さんですか?」と聞かれた。お話を伺うと、娘様のお住まいは私の実家の近くで、子供さんが私の父の診療所を幾度か受診されたことがあるとのことであった。  以前の自分なら、ホームページに書いた通り、父との比較に辟易とし、「だからどうしたというのだ」と屈折した思いをしていたに違いないだろうが、今は見えない力や運命的な...

ブログを始めてみて

  • 2022.08.17

 SNSというものと無縁であった私が、6/1のクリニックブログ開設以後、執筆活動にハマっている。  何が自分をそうさせているのか考えてみたが、私にとってブログの良い所は、読者が誰であるのか、また読者がどのように感じたのか全く分からないという「一方通行」な点である。別に読者の表面的な好意を求めているわけではないので、分かる人だけに分かってもらえればそれで良いのである。  私は、予め内容を決めてからブログを書いているわけではない。書きながら自分の頭の中にあることを整理しつつ、流れ・構成...

盂蘭盆会

  • 2022.08.15

 今年のお盆も帰省せず仕事をしております。医療従事者としては、なかなか大勢が一堂に会する状況に身を置くことは難しいですね。ましてや、開業医には代わりがいないわけですので、自らが感染すれば休診を余儀なくされます。はっきり言って恐怖しかないです。  さて、御先祖様がお墓から戻って来られています。日常の生活の中には、目に見えない力が働いたとしか思えないようなことが起こります。自分が一番辛い時にそのように感じることが多いのかもしれません。思い返せば、今年1月から2月にかけて、開業準備に追われなが...

初診時に思い起こす初心

  • 2022.08.11

 開院してから4ヶ月余り経つが、ありがたいことに初診の方がコンスタントに来院してくださっている。多くの患者さんは、当クリニックのホームページに目を通し、「宮本茂輝」がどのような人物であるのか「下見」をした上で来院される。  ホームページを見た後の感想は人それぞれであろうが、「下見」をして「ちょっと違う」と感じた人は当院へ受診されないであろうから、その人の事前の品定め(第一選抜試験)にクリアした場合のみ当院を来院されることになる。  つまり、勤務医時代との大きな違いは、「○○病院のリ...