昨日(10/14)、調剤薬局さん向けのリウマチ勉強会を行いました。

  • 2023.10.15

 昨日(10/14)の診療終了後、調剤薬局さん向けのリウマチ勉強会を院内で開催致しました。計12名の薬剤師さんが参加して下さいました。2022.11.26が初回開催で、今回は3回目になります。  薬剤師さんを対象とした勉強会なので、薬物療法特に副作用を中心にお話させていただきました。メトトレキサート(MTX)や生物学的製剤、JAK阻害薬には様々な副作用があります。どのような副作用が存在し、どのような症状が出現した際に早めに対応しないといけないのか、我々リウマチ診療に携わる者が知識...

『後医は名医』

  • 2023.10.08

 この言葉は、医師であるなら誰でも知っているものです。  症状や検査値異常は、一時点で全て出揃うものではなく、時間経過とともに徐々に顕在化するものなので、後で診た医師は正しい診断に辿りやすく、『名医』ということです。  ですから、我々医師は基本的に前医の批判をすることはありません。(よっぽどのあり得ないことならその限りではありませんが・・・)前医の批判ばかりしていると、医師以前に人間性が疑われてしまいます。   関節リウマチ(RA)の領域でも、症状が出揃うのに数週間から数ヶ月...

骨粗鬆症学会へ参加してきました。

  • 2023.10.01

 昨日土曜日の診療を終えた後、骨粗鬆症学会へ参加するため名古屋まで行ってきました。  グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン2023が出ましたので、宗圓先生の講演を聴きました。その中で最も印象的だったのは、『グルココルチコイド(GC)の投与量に安全域はなく、プレドニゾロン換算1mgであっても骨折リスクになる』ということです。我々は、免疫抑制剤を使いこなして、極力GCを減らすよう努めなければなりません。座長の田中良哉先生も、『GC誘発性骨粗鬆症は、GCを処方する...

関節リウマチ診療に携わる医師としての心得とは?

  • 2023.09.29

 関節リウマチ(RA)診療に携わる医師が、日常診療で常に心に留めておかなければならないこととは何でしょうか?  その答えは医師によって様々でしょうが、しっかりと自らの考えを述べることができる医師は、きっと素晴らしいリウマチ医でしょう。逆に、曖昧な答えしかできない医師であれば、ポリシーのないリウマチ医なのかもしれません。  RAは単に関節が痛む疾患ではなく、『関節破壊が進行する疾患』です。リウマチ医は、関節炎の状態を正確に把握し、抗リウマチ薬を駆使して関節破壊の進行を抑える努力をしな...

メトトレキサート使用における注意喚起:9/22講演会(医療従事者向け)

  • 2023.09.18

 9/22に講演致します。メトトレキサート(MTX)使用における注意喚起の講演を定期的に行っています。患者さんだけでなく、MTXを処方する医師の中にも、『ずっと使ってきて副作用がなかったから、これからも大きな副作用の心配はない』と誤った認識を持っている方が少なからずおられますが、少なくともMTXに関して全くこれは当てはまりません。重篤な血球減少やリンパ増殖性疾患、肝の線維化など多くの副作用に留意しながら使用しなければなりません。  講演の中ではMTXによる重篤な血球減少を中心にお話をしま...

学会の時の副次的な嗜みは、見知らぬ地酒たちとの出会い

  • 2023.09.17

 今回の学会長である山﨑秀先生と昨年11月に松本市で対面式の講演(2022.11.19ブログ:『さらば松本市』)をした際にはコロナ禍ということもありどこにも寄ることはできませんでした。  今回は角打ちができる『おおつき酒店』さんへ・・・昨年11月の時には事前リサーチはしていたものの立ち寄ることができなかったため念願が叶いました。  店内はすごくお洒落でカウンターまであります。もともと割烹だったお店の内装を一部そのまま利用されたとのことです。  45mlの少量ずつ飲み比...

第34回中部リウマチ学会へ参加してきました。

  • 2023.09.16

 昨日は中部リウマチ学会参加のため松本まで行って参りました。松本駅の構内には歓迎の横断幕が・・・地方開催ならではの光景でテンションが上がりました。  今回の学会参加の一番の目的は、本学会長の丸の内病院山﨑秀先生に挨拶をすることでした。約5年前に私が臨床リウマチ学会で発表した際に山﨑先生からお声がけをいただき、信州と滋賀のリウマチケア看護師の交流が始まりました。そして、2019.10.19長野市で開催された信州リウマチケアナースの会で私が講演する機会をいただき、講演会終了後の山崎先...

この㈯・㈰も勉強です。

  • 2023.09.10

 先月下旬から疲労困憊している私であります。様々な葛藤やプレッシャーが、私を襲っています。  さて、先週の土曜日は京都まで関節エコーの勉強会に参加してきましたが、昨日と本日は『日本脊椎関節炎学会第33回学術集会』です。神戸開催なのですが、幸いリアルタイムにWEBで視聴が可能ですので、昨日は外来終了後19時過ぎまでクリニックで視聴し、本日も朝から6時間以上自宅での視聴です。心身を休めないといけないのは分かっているのですが・・・  乾癬性関節炎、掌蹠膿疱症性骨関節炎、炎症性腸疾患(クロ...

昨日は関節エコーの勉強会に参加してきました。

  • 2023.09.03

 昨日土曜日の外来診療後、京都まで関節エコーの勉強会に参加してきました。  前半45分が講義なのですが、後半45分は1班4~5名の3班に分かれての実技でした。今までのブログに何回も登場する関節エコーは、関節リウマチの病勢を侵襲なく繰り返し評価できる非常に重要な検査ですが、その技術の習得には時間がかかります。  私も何冊も関節エコーの本を購入し、本を読む→関節エコーを当てる→また本を読むといったことの繰り返しでここまできました。前回のブログでも書いたように大学病院や大病院に勤務してい...

ある開業医の休日と苦悩

  • 2023.08.26

 開業医の休日の過ごし方って皆さんどのようなイメージをお持ちでしょうか?  当院は平日が月・火・水・金曜日、土曜日も半日診療をしています。土曜日は半日と言いながら、診療受付が13:30までになりますので、診療後の業務を含めると帰宅が16時頃になります。また、木曜日は外勤先の病院での外来勤務があることから、私の場合、休みは実質のところ日曜日と祝日のみなのです。  病院勤務の場合体調を崩しても代理の先生がいますが、開業医の場合代わりとなる医師はいません。開業医は勤務医の時以上に体調管理...